指の巧緻性
手先が器用、不器用といいますが、指先の巧緻性というのは指先の器用さのことです。大人になって『私は不器用だから、、、』『あの子は手先が器用でうらやましい。』などと言いますが、小学生のうちに子どもも自分が器用だとか不器用だとか言います。
でも、指先の巧緻性は幼児期にぐんと伸ばすことができるそうです。具体的には、なぞり書きや点と点を結ぶなどの〝書く〟線に沿って〝切る〟紙を〝折る〟、線からはみ出ないように〝塗る〟、ひもを〝結ぶ〟、〝畳むor包む〟、紙を同じ大きさに細かく〝ちぎる〟、物を〝重ねる〟、物を〝つかむ〟等々が挙げられます。
この指先の巧緻性というのはとても大切で、私立の小学校受験で実技試験で出題されることもあるそうです。特別支援学校の高等部の入学試験でも、はさみとのりを使って封筒を作るようなテスト(制限時間内でいくつ正確に作れるか)が毎年出題されています。
この指先の巧緻性を鍛えるトレーニンググッズやハウツー本も多く発売されています。
でも、おうちで遊ぶ中でこの巧緻性は鍛えることができます。
はさみを使って紙を切る。絵などを切り抜く。線を切る。幼児には難しいですが、体験を重ねることが大切です。もちろん安全第1で。
折り紙も最高のグッズですよね。私が中学校で支援級の担任をしていた時、折り紙は大量に用意していました。折り方の本やプリントもいつも一緒において自由に使えるようにしていました。アイロンビーズ(パーラービーズ)、いろいろな塗り絵のプリント(曼荼羅塗り絵に皆はまったこともありました)、ジェンガ、プラスチック製の大豆の豆を箸でつまんで移すゲーム、ひも通し、等々遊びながら指先の巧緻性を高めるグッズを置いていました(私が個人的に購入して自分も一緒に楽しみました)。
最初に書いたように、小さい頃が肝心です。
楽器演奏者の指先の巧緻性は脳神経系の働きと深く関わりがあり、上智大学やソニーコンピューターサイエンス研究所等で、ピアニストを対象とした延久発表がされています。上智大学大学院理工学研究科の研究発表の中に、
『楽器を巧みに演奏したり、外科手術で精緻に器具を使いこなしたりするためには、複数の指同士を時に独立に操作し、時に協調して動かす必要があります。ある指で押さえながら、他の指は動かしたり、複数の指を同時に動かしたりできなければ、多種多様な動きを巧緻にコントロールすることはできません。』とあります。
ピアノのテクニックの練習が、巧緻性や脳神経系の発達に寄与しているのです。
ピアノの練習はこんなうれしいこともあるのですね。
今日紹介するピアノの演奏は、指先の高い巧緻性、高度なテクニックということで、中国出身のピアニスト、ユジャ・ワンの演奏でリムスキー・コルサコフ作曲の『熊蜂の飛行』を。ユジャ・ワンの演奏ではストラビンスキーのペトルーシュカの演奏やプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番が好きです。
最後に、写真は小2のあっちゃんからのプレゼント、超ミニかえるです。折り紙を約2センチ四方に切って折ってくれました。こんなに小さいのにしっかり跳びます。蚤のように勢いよく高く。学級のお友達や先生から欲しいとせがまれているそうです。
その右はアイロンビーズで作ってくれたカメさん。嬉しい手紙もいただきました。送り主は年長のあーちゃんです。
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